ラフマニノフ ある愛の調べ Lilacs(2007年ロシア・ルクセンブルク合作)

監督 パーヴェル・ルンギン
出演 エフゲニー・ツィガノフ/ アレクセイ・ペトレンコ/ ヴィクトリア・トルストガノヴァ/ ヴィクトリア・イサコヴァ/ ミリアム・セホン /アレクセイ・コルトネフ
音楽 ダン・ジョンズ


ロシアのピアニスト・作曲家セルゲイ・ラフマニノフの生涯を描いた映画。
ラフマニノフについては名前を聞いたことがある程度でしたが、
「アマデウス」でモーツァルト音楽に目覚めたので、音楽家伝記ものということで期待。
うーん。
「チャイコフスキー」でも「グレン・グールド」でも感じたことですが、今回もやはり。
音楽家の人間ストーリーとしてはとても面白いんだけど、
肝心の音楽との出会いにはならなかった気がします。
音楽は音楽で聴きこまないとということでしょうね。
映画の中で音楽そのものの魅力を表現するのは難しい。
「アマデウス」がすごすぎる、モーツァルトがすごすぎる、ということなんですねえ…
ロシア革命前後に生きたアーティストの物語としては、なかなか興味深かったです。
冒頭の、ソ連大使の前で演奏を拒否して会場から追い払ったあたりはハイライトだった。
あとから、その理由のドラマが描かれるだろうと期待。
いちおう、革命に巻き込まれた人々の様子、ラフマニノフ自身のエピソードも後から出てくるんだけど…
やや物足りない印象は受けました。
恋愛エピソードでは、2人目の女性が印象的でした。
革命初期に活躍した女性運動家で後に共産党の幹部になるんだけど、
ラフマニノフに捨てられて恨みながらも亡命を助けてくれる…切ない。
従妹で幼馴染で後に妻になったナターシャは、堅実でいい女性でした。
2人のエピソードがストーリー進行のまとまりを良くしているかな。
ラストも家族愛でハッピーエンドだし。
ライラックが咲き、小川のある2人の故郷の風景は綺麗でした。
ロシアの田舎はなかなか素敵でした。
アメリカ亡命後、ピアノメーカー・スタンウェイのプロデュースで全米演奏ツアーに出かけます。
スタンウェイ担当者とのやりとりはちょっとイイ感じでした。
ラフマニノフより、担当者のほうが印象に残る面白いキャラクターだった。
しかし、予告編で期待させられたほどドラマチックでもなく、
わりと淡々とした映画だった気もする。
観て良かったし、途中で飽きることはなかったけど、
返却前に何度も繰り返して観たいというほどではなかったな…
TSUTAYA DISCASのレビューを見ても、中途半端だという意見が多いようでした。
ただ、映画中の音楽は全てラフマニノフの曲を使っているそうです。
先に音楽をよく知ってから観たらもっと良かったかもしれません。
予告編を見直したら、映像もわりといいし。
機会があればまた観てもいいかもしれません。
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